機種変ついでに投資のススメ!?auのiDeCoは投資する価値あるか徹底検証

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こんにちは!家計防衛隊長 佐々木拓也です。

今回の記事ではauのiDeCoについて、改めて『投資する価値があるのか』について徹底検証します。

「機種変更等のついでにiDeCoを薦められる」ということもありえると思いますので、特にauユーザーの方におすすめの記事です

それでは行ってみましょう!!

目次

au-iDeCoの概要

まずはauのiDeCoの概要を確認していきましょう。

HPを見ると、au-iDeCoの4つのポイントを挙げています。

au iDeCo4つのポイント

① スマホで年金管理!
② 運用しながらWALLETポイントをゲット!
③ 運営管理手数料が0円!
④ カンタンな商品選定

以上の4つがau-iDeCoのポイントとして挙げられています。

① スマホで年金管理!

au iDeCo専用のスマホアプリで簡単に管理できるとのことですが、今はどの証券会社もネット上で管理できるので「アプリがあればより良いかな」くらいのものかなと思います。

むしろ、長期投資の場合はあまり気軽に運用状況を確認できないほうが良い場合も多々あるので(笑)

② 運用しながらWALLETポイントをゲット!

次に②のWALLETポイントについては、100万円の運用資産で年間1000ポイントという例がでているので還元率としては0.1%。

自衛官の場合、月の積み立て上限が12,000円なので100万円に到達するまで約7年。

それまではWALLETポイントは年間数百円程度なので、おまけのおまけくらいで考えていたほうが良さそうです。

③ 運営管理手数料が0円!

③の運営管理手数料は年間2,004円となっており、SBI証券や楽天証券と並び業界最安。ここは評価できるポイントですね。

④ カンタンな商品選定

そして一番チェックすべきなのが、④商品プランですね。

いくらポイントが付こうが手数料が安かろうが、肝心の投資信託がダメだったら意味がありません。

ここはしっかりチェックしていきましょう!

au iDeCoの商品は5つ

au iDeCoは5つの商品が用意されています。

au iDeCoの商品ラインナップ

① auスマート・ベーシック(安定)
② auスマート・ベーシック(安定成長)
③ auスマート・プライム(成長)
④ auスマート・プライム(高成長)
⑤ 三菱UFJ銀行確定拠出年金 専用1年定期預金

①〜④までが投資信託、⑤が元本確保商品枠で定期預金が用意されています。

投資信託はすべてバランス型となっており、一つの投資信託の中に株式と債権が入っています。

中身の資産配分の違いで4つに分かれているということになります。

基本的にiDeCoは投資信託によって運用していくことをオススメしていますので、今回は①〜④の投資信託について詳しく見ていきたいと思います。

果たして投資する価値はあるのかを、一緒に見ていきましょう。

① auスマート・ベーシック(安定)

まず、『auスマート・ベーシック(安定)』をチェックしていきます。

投資信託は資産配分によってリターンとリスクが決まりますので、まずは資産配分から確認していきましょう。

安定型の資産配分とそこから導き出される期待リターンはこちらです。

auスマート・ベーシック(安定)の資産配分

日本債権:65%
日本株式:15%
外国債券:15%
先進国株式:5%

※ ファンドの海 長期投資予想にて計算

株と債券の比率は20:80となっており、債権多めのかなり守りの資産配分と言えます。

この資産配分における期待リターンは2.15%/年ですが、信託報酬が0.378%/年なのでその分が期待リターンからマイナスになります。

つまり・・・

auスマート・ベーシック(安定)実質期待リターン

期待リターン2.15% ー 信託報酬0.378% = 実質期待リターン約1.77%

となります。

② auスマート・ベーシック(安定成長)

次に『auスマート・ベーシック(安定成長)』について見ていきましょう。

安定成長型の資産配分と期待リターンはこのようになります。

auスマート・ベーシック(安定成長)の資産配分

日本債権:50%
日本株式:20%
外国債券:15%
先進国株式:10%
新興国株:5%

※ ファンドの海 長期投資予想にて計算

債権の比率が若干減って株式の比率が上がりました。

期待リターンの高い新興国株式も加わっており、株式と債券の比率は35:65となっています。

この資産配分における期待リターンは2.95%/年ですが、信託報酬が0.378%/年なのでその分が期待リターンからマイナスになります。

つまり・・・

auスマート・ベーシック(安定成長)実質期待リターン

期待リターン2.95% ー 信託報酬0.378% = 実質期待リターン約2.57%

となります

③ auスマート・プライム(成長)

次に3つ目の『auスマート・プライム(成長)』について見ていきましょう。

成長型の資産配分と期待リターンはこのようになります。

auスマート・プライム(成長)の資産配分

日本債権(ヘッジ付外債含む):35% 日本株式:25% 外国債券(新興国債権含む):20% 外国株式(新興国株式含む):20%

※ ファンドの海 長期投資予想にて計算

成長型の資産配分はなぜか海外債権(新興国債権含む)、海外株式(新興国株式含む)と表示されており個別の比率が不明なので、新興国債券は先進国債権として、新興国株式は安定成長型の比率(先進国株式2:新興国株式1)と同じ比率と仮定して計算しています。

株式の割合がだいぶ増えてきて、株と債券の比率は45:55となっています。

この資産配分における期待リターンは3.55%/年ですが、信託報酬が最大1.41993%/年とあるので、その分が期待リターンからマイナスになります。

つまり・・・

auスマート・プライム(成長)実質期待リターン

期待リターン3.55% ー 信託報酬1.41993% = 実質期待リターン約2.13%

となります。

安定成長型と比べて期待リターンは高くなりましたが、信託報酬も上がったので実質期待リターンは安定成長型と比べて低くなるという逆転現象が起こってしまっていますね。

残念・・・

④ auスマート・プライム(高成長)

最後に4つ目の『auスマート・プライム(高成長)』について見ていきましょう。

高成長型の資産配分と期待リターンはこのようになります。

auスマート・プライム(高成長)の資産配分

日本債権(ヘッジ付外債含む):20%
日本株式:30%
外国債券(新興国債権含む):15%
外国株式(新興国株式含む):35%

※ ファンドの海 長期投資予想にて計算

高成長型の資産配分も海外債権(新興国債権含む)、海外株式(新興国株式含む)と表示されており個別の比率が不明です。新興国債券は先進国債権として、新興国株式は安定成長型の比率(先進国株式2:新興国株式1)と同じ比率と仮定して計算しています。

株式の比率がさらに増えて、株と債券の比率は65:35になりました。

この資産配分における期待リターンは4.43%/年ですが、信託報酬が最大1.56141%/年とあるので、その分が期待リターンからマイナスになります。

つまり・・・

auスマート・プライム(高成長)実質期待リターン

期待リターン4.43% ー 信託報酬1.56141% = 実質期待リターン約2.87%

となります。

ここでも信託報酬の高さが足を引っ張る形になっていますね。

リターンとリスクを一覧表にまとめてみると・・・

と、ここまで一つ一つのプランを確認してきましたが、今までの内容を一覧表にまとめましたので、こちらを御覧ください。

リスクは名目の期待リターンから算出。グラフ上の期待リターンは信託報酬を差し引いた実質期待リターンを表示

こうしてみると、基本的には債権が多めに配分されており全体的に控えめな運用という印象です。

その割に手数料が高いため、控えめな期待リターンを更に押し下げる形になっています。

特に、auスマート・プライム(成長)は、株式比率を上げリスクを取ったにも関わらず信託報酬も大幅に上がってしまったので、低リスク運用の最初の2つと比べて実質期待リターンが低くなるという逆転現象が起こってしまっています。

インデックスファンドが0.1%台で競い合っているこのご時世、バランス型とは言えこの手数料の高さは致命的。

仮に楽天証券やSBI証券であれば、手数料は半分以下で同じことができてしまいます。

中身もインデックスとアクティブが混在していて、資産配分の意図がよく分かりません。

結論:auのiDeCoは投資する価値は・・・

というわけで、ここまでauのiDeCoの投資信託4種類を一緒に確認してきましたが、いよいよ結論を述べていきましょう。

結論から言うと・・・

auのiDeCo、自分は選ばないかな…

auユーザーにとっては手続き等の利便性は高いと思うので「全く価値なし」とまでは言いませんが、純粋に投資信託として判定すれば手数料も中身も魅力が薄い商品です。

楽天証券やSBI証券を差し置いてまで選択する理由はありません。

今後は機種変更などの待ち時間に勧誘される事も増えてくると思いますが、今回の記事を参考によくよく考えて判断して頂ければと思います。

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