投資信託で運用に失敗したら、積み立てたお金はゼロになるのですか？

おはようございます！家計防衛隊長 佐々木拓也です。

今日は下記の質問を頂いたのでお答えします。

自分が持っている投信の価値はどう決まる？

その答えを導くためには、まず投資信託の仕組みについて知る必要があります。

まず、あなたが持っている投資信託の資産額はこのような計算で決まります。

ここをまず抑えてください。

それでは「口数」と「基準価額」とはなんでしょうか。一つ一つ確認していきましょう。

投資信託を買うことで、私達は何を手に入れているのか？

まずは『口数』について。

『投資信託を買う』といった場合、私たちは何を買うのでしょうか？

何を手に入れているのでしょうか？

実は私達が買った投資信託の量は「口数」で表されます。

肉がg（グラム）、ガソリンがL（リットル）で表されるのと同じように、投資信託をどれだけ持っているかは口数で表されるのです。

ここまではイメージできましたか？

基準価額は1万口あたりの値段のこと

次に「基準価額」とは、投資信託の値段のことをと言います。

株の値段が「株価」で表されるのと同じです。

そして、この基準価額というのは必ず「1万口あたり」の値段で表示されています。

10,000円/1万口みたいな感じです。

例えるなら、スーパーの豚肉の価格が「100gあたり100円」で表示されているのと同じ。

100g=100円の豚肉を100円分だったら100g、1000円分だったら1000g買えますよね。

投資信託も桁が違うだけで、考え方は一緒です。

1万口=1万円の投資信託を1万円分だったら1万口、10万円分だったら10万口買えることになります。

1万口=5千円の投資信託を1万円分だったら、2万口買えるということになります。

こんなふうに、イメージしずらかったら豚肉に置き換えて考えてみて下さいね。

グッとイメージしやすくなると思います。

これが私が開発した「投資信託=スーパーの豚肉理論」です（笑）

スーパーの豚肉理論で考えてみよう！

ここで話は最初に戻ります。

最終的にあなたが持っている投資信託の資産額は、

で決まります。

例えば1万口を1万円で買ったとします。

もし、換金する時に基準価額が1万円だったら・・・

（10,000円/10,000）× 1万口 ＝ 10,000円

となるのでプラスマイナス0。

換金する時に基準価額が5千円だったら、

（5,000円/10,000）× 1万口 ＝ 5,000円

となるので5千円のマイナス。

逆に基準価額が2万円のときに換金すれば、

（20,000円/10,000）× 1万口 ＝ 20,000円

となるので1万円のプラスということになります。

要は基準価額は1万口あたりの表示なので、1万で割ることで1口あたりの価額を出すわけです。

それに持っている口数をかけると、自分が今持っている資産額になるということになります。

これも分からなかったら、スーパーの豚肉に置き換えて考えて下さい。

もし豚肉の価格が50円/100gのときに1,000円分購入したら何g手に入りますか？

もし豚肉の価格が200円/100gの時に1,000円分購入したら何g手に入りますか？

コレと同じです。

投信の資産価値がゼロになるのは2パターン

というわけで、私達が持っている投資信託の価値がゼロになるのは次の場合です。

基準価額は、株価や豚肉の値段と同じで日々変わります。

しかし、一度手に入れた口数は自分が売らない限りゼロになりません。

つまり、基準価額がゼロになったときに換金した場合のみ、積み立てたお金もゼロになることになります。

基準価額がゼロになることはあるのか？

では、基準価額がゼロになることはあるのでしょうか？

投資信託は、何百何千という会社や国債に分散して投資している金融商品です。

こういった性質をもった投資信託がゼロになるためには、分散投資している何百何千という会社の株や国債の価値がすべてゼロにならなければなりません。

これって、あり得ると思いますか？

私はほぼあり得ないと考えています。

大きく下がることはあっても、何百何千という投資先全てがゼロになるってのは考えにくいですよね。

そんな事態になった時は、日本だけでなく世界が崩壊するようなとんでもない状況になっていることでしょう。

結論

というわけで、結論。

投資信託で運用に失敗した場合、元本割れすることはあってもゼロになることはほぼあり得ない。

これが私の答えです。

とは言え、投信も投資である以上、リスクは常にあります。

投信でリスクをなるべく分散しつつ、着実にお金を育てていくためには、これが何よりも大切です。

これで投資の成果の９割が決まると言われているので、しっかり理解しておきましょう。